エンターテイメントにおける偶像的存在の現実性・虚構性

色々サブカル・オタクコンテンツに触れながら、キャラクター・演者みたいな所で結構面白いなぁと思う所があるので、適当に語っていきたいと思います。下にある図がほぼ全てで、まぁそれ以降に書いてあることはそれをひたすら噛み砕いているような感じなので、図を見て理解できたらもうそれブラウザバックしていただいてもかまいません。

f:id:rabuko_l:20200819233412p:plain

「現実と虚構」「三次元と二次元」みたいな部分がオタクコンテンツの大事な所だとは個人的に思っていますが、その現実と虚構にも二種類の軸があると考えていて、まず一つはキャラクター、内面の虚構性、もう一つは外見の虚構性です。
前者は文字通りそのキャラクターの内面的な部分が現実か虚構かという話です。
後者は見た目がアニメキャラか現実の人間かというものです。3D、2Dみたいな書き方をしていないのは、最近のキャラは普通に3Dで動くし、そもそも画面でみてるものは根本的に全部2Dだと思うので、デフォルメされた見た目かそうでないかで分類しています。
これは、あまり中間的な所はなく、見た目が人間かキャラか二値で表現されると思います。

このいわゆる現実と虚構と呼ばれるものはおそらく二種類あるだろうということが僕が一番言いたいことです。最低限これさえ頭に留めていただければいいなと思っています。

次に、カテゴリごとに内面・外面の虚構性について考えていきたいと思います。

アニメやゲーム、漫画、ラノベなどの創作物のキャラクターは、声優さんや原作者さん、監督さんなど様々な人たちが関わって作ります。その中でも原作者がとりわけ重要となってきますが、その人の経験に基づいてキャラクターが作られるものの、現実に存在する人の内面がそのままキャラに反映されることはあまりないと思われます。つまり、キャラの内面(設定、性格等)は虚構であると言えます。

最近人気のバーチャルYouTuberはいろんな存在がいて論じるのは難しいですが、少なくともどれもアニメぽいデフォルメされた見た目なので、見た目は虚構です。そして、内面に関してはこれはロールプレイに関わってくる部分で、バーチャルYouTuberごとに異なると思います。
例えば、キズナアイさんなどはある程度キャラクターを保っている存在であり、月ノ美兎さんはキャラクターというよりは自身のパーソナルな部分がそもそも個性的でそれを全面に押し出している存在だと思います。樋口楓さんなども自身を2.9次元と言っており、自身のパーソナルな部分やバーチャルYouTuberのメタい話を結構している印象があります。
人それぞれ三者三様ではありますが、感覚的に動画勢などはある程度台本があって編集もできるので、比較的キャラクター性を保っており、配信中心の人はやはりロールプレイが難しいので、その人自身のパーソナル部分をキャラの面白さとして出している印象があります。
でびでび・でびるさんのように配信主体でありながらしっかりとロールプレイをしている人もいます。結構ロールプレイの話は結構ファンの間でも物議を醸す点だと思いますが、ロールプレイができていようがいまいが、面白ければ良いかなみたいな風潮が強いと個人的に思っています。

次に2.5次元コンテンツですが、ここの扱いも結構難しいです。ここでいう2.5次元コンテンツはアニメや漫画、ラノベ、ゲーム等々の2次元的なコンテンツを展開しつつ、舞台やライブ、トークイベントなどの3次元的な展開もしているようなコンテンツです。基本的にアイドルやバンドなどの曲やライブに重きを置いているコンテンツで、例えば、アイマスラブライブ、バンドリ、ナナシス、リステ、エビスト、D4DJなどなどです。2次元的な展開は一番最初に述べたものと同じですが、3次元的な展開は結構扱いが難しいと思います。まず、このようなコンテンツでは、キャラがいてそれを演じる声優さんや演者さんがいます。トークイベントであれば、明らかにキャラを演じる者として舞台に立ちますが、ライブなどになると少しその境界があいまいになり、そこに立っているのがキャラクター自身なのかそれともキャラクターを演じている演者さんなのかの判断が難しくなってきます。基本的に声優さんはキャラに非常に近い存在として、キャラクターに近いパフォーマンスをしようと努力していると思いますが、楽曲によってはどうしてもアーティスティックな歌い方になってしまったりして、キャラクターにその演者さんのパーソナルな部分が還元されてしまうということもあるのかなと思います。例えば、アイマスのライブでのたかはし智秋さんが歌う「隣に…」などはアニメやゲームで話している時とはかなり違った感じで、これを声優たかはし智秋さんが歌っていると捉えるのか、三浦あずささんはこの曲をかなりアーティスティックに歌い上げると捉えるのかで結構異なってきます。このような場合に声優さんのパーソナルな部分がキャラクターに反映されてしまうことは多々あるのかなと思います。

最後にアイドル・歌手・タレント・声優・YouTuberなどの生身の人間が様々な活動をする場合を考えます。当然ながら、外見は現実ですが、中身は必ずしも現実ではなく、様々なタイプがいると思っています。例えば、歌手のReoNaさんや酸欠少女さユりさんなどは、少しダークなメンヘラっぽい雰囲気を演出しているアーティストで結構パーソナルな部分とは異なるのではないかなと思っています(あくまで憶測でしかありません)。逆に亜咲花さんやスピラ・スピカさんは結構素に近い感じなのかなという印象を受けます(これも憶測にすぎません)
タレントやアーティストはたとえ、外見は生身であっても、自身がどういう存在であるべきか、どう振る舞うべきかという点で虚構性を秘めています。僕たちは声優としてのAさんを見ていたとしても、それが人間のAさんと一致するとは限らないということです。そして、自分の見ているものが現実離れしたものに感じれば感じるほど、熱愛報道とか結婚報道とかが出てきたときにショックを受けてしまうのかもしれないですね。

ごちゃごちゃ話しましたが、とにかく、エンターテインメントを作る一種偶像的な存在を考える上で、見た目が虚構か現実かだけでなく、その内面が虚構か現実かという軸もあるということが結構大事だと思っています。こういうことをあまり深く考えたことがない人もいると思いますが、自分の好きなキャラなり、タレントさんなりを考えた時に上のグラフのどこに位置するかなということを考えると自身の推している存在がどういうものか少しだけ客観的に捉えられるのではないでしょうか。

今回は、かなり大きなくくりで雑にいろんな話をしてしまい、非常に分かりにくかったのはでないかと思います。僕はアニメや声優さん、2,5次元コンテンツ、バーチャルYouTuber等々が結構好きで色々考えたりすることが多いので、その辺についてもう少し細かく絞った話を今後は投稿できたらいいなと思っています。